樹には住宅で使われたり庭に植えられていて馴染み深いもののほか、山へ出掛けると一般の人には名前が知られていないものが意外と多い。
7月初旬、松本市中山の山林へ出掛け一休みしたとき、近くに広葉樹で直径20センチ程の材が転がっていた。それが気になり現場の人に樹名を聞いたが判らず、すぐそこで伐採したと言って葉をもってきてくれた。見たところカエデの仲間との判断はしたが名前は判からない。
帰途、伐採した場所で果実(種子)の付いた枝を採取した。その場所は窪地状のところで、果実はその特有の形状からすぐカエデの仲間ということは判ったが名前までは出てこない。一番の特徴はカエデの果実には薄い2枚の羽根が付いていて、その羽根の角度が普通は水平から30度に近く開いているが、このカエデはほぼ平行となっていることで、図鑑で検索するとすぐカエデ科カラコギカエデと判った。
信毎で出版した「花実でわかる樹木」では胸高直径が5~15センチになるとの記述であるが、これは20センチ以上あってかなり太い部類に入ることになる。カラコギカエデの名前は牧野植物図鑑によると鹿の子木カエデ、すなわち樹皮がところどころ剥げて鹿の子まだらになることからという。
現役のころ窪地の急斜面を潅木 (かんぼく)状となっていたこのカエデをかき分けながら登ったことを思い出した。
7月初旬、松本市中山の山林へ出掛け一休みしたとき、近くに広葉樹で直径20センチ程の材が転がっていた。それが気になり現場の人に樹名を聞いたが判らず、すぐそこで伐採したと言って葉をもってきてくれた。見たところカエデの仲間との判断はしたが名前は判からない。
帰途、伐採した場所で果実(種子)の付いた枝を採取した。その場所は窪地状のところで、果実はその特有の形状からすぐカエデの仲間ということは判ったが名前までは出てこない。一番の特徴はカエデの果実には薄い2枚の羽根が付いていて、その羽根の角度が普通は水平から30度に近く開いているが、このカエデはほぼ平行となっていることで、図鑑で検索するとすぐカエデ科カラコギカエデと判った。
信毎で出版した「花実でわかる樹木」では胸高直径が5~15センチになるとの記述であるが、これは20センチ以上あってかなり太い部類に入ることになる。カラコギカエデの名前は牧野植物図鑑によると鹿の子木カエデ、すなわち樹皮がところどころ剥げて鹿の子まだらになることからという。
現役のころ窪地の急斜面を潅木 (かんぼく)状となっていたこのカエデをかき分けながら登ったことを思い出した。
松筑木材協同組合
前専務理事 和木 孝夫
前専務理事 和木 孝夫